親が扶養に入った場合の注意点とは?

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税金

「親を扶養に入れると、税金や社会保険の負担が少なくなる」ということをご存知ですか?

配偶者や子どもだけでなく、親も条件を満たせば扶養に入れることができます。少しでも負担が減らせるのなら検討してみたい。

でも一体どうしたらいいの?という方のために、親を扶養に入れるメリットや条件、注意点をご紹介します。

親を扶養に入るメリット

出典元:写真AC

まず、親を扶養に入れると、税金と社会保険の負担が少なくなるというメリットがあります。

「税金」についてですが、扶養家族がいる場合は、所得税や住民税の「扶養控除」の対象となります。

所得税や住民税は所得を元に支払い額が計算されます。控除を受けることで計算の基準となる課税所得が減るので、税金が安く済みます。

 ただし、「扶養」といっても、税金と公的医療保険とでは、その扶養の要件や範囲は異なります。

税金の扶養に入る要件は2つです。

  1. 親の年間の合計所得が38万以下であること
  2. 親と子が生計を一つにしていること
  3.  

38万円以下というのは収入ではなく『所得』です。

38万円以下を満たすためには、例えば親の収入が公的年金だけの場合、65歳未満なら年金額が年108万円以下、65歳以上では158万円以下であれば、扶養の所得要件を満たしています。

ちなみに、遺族年金、障害年金はこの額に含まれません。
 
また 2の要件ですが、同居をしていなくても、常に生活費や療養費等の送金が行われている場合には『生計を一つにしている』と見なされています。

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税金が安くなる

両親共に扶養に入れる場合は、控除額が2人分になりますのでさらに節税効果が高まる事になります。

69歳の親を扶養に入れた場合

子の年収が400万円(所得税20%、住民税10%)とすると、(扶養控除38万円×20%)+(扶養控除33万円×10%)=10.9万円ですから、年間10万円以上も税負担が軽くなります。

親を扶養に入れることで税金面だけではなく、健康保険においても親の保険料が免除になるというメリットもあります。

ですので、子が加入している会社の健康保険(1人分の保険料)で、親の健康保険までカバーする形になります。

注意点としては、子が国民健康保険に加入している場合は、扶養控除を受けることはできません。 

所得税

年齢 控除額
親が69歳以下 38万円
親が70歳以上(別居) 48万円
親が70歳以上(同居) 58万円

住民税

年齢 控除額
親が69歳以下 33万円
親が70歳以上(別居) 38万円
親が70歳以上(同居) 45万円

公的医療保険と税金は別

公的医療保険の扶養の場合はどうでしょうか?

公的医療保険の扶養の場合は、まず、子ども側が会社等に勤めており「健康保険」に加入していることが大前提です。

自営業者等が加入する「国民健康保険」には、そもそも扶養の概念がないからです。子どもが健康保険の加入者であれば、親はその扶養に入ることで、自分の国民健康保険の保険料を払わずに済みます。

この点、親の家計にはメリットとなります。

健康保険の扶養条件

健康保険の扶養に入るための要件はというと、税金の扶養の条件よりも少々ハードルが高いです。

  • 親の年収(60歳以上の場合)年間180万未満
  • 親の年収(60歳未満)年間130万円未満
  •  

となります。

また、子どもの収入で「実際に生計を維持されていること」が必須になります。

それに加えて、同居かどうかによっても要件が異なります。同居なら扶養される人の年収が扶養する人の年収の2分の1未満になります。

別居なら扶養する家族から援助を受けている金額よりも収入が低いことが必要です。つまり、別居なら親の収入を上回る仕送りをしていなければならないので、単に親の収入基準が低いだけでは扶養に入れられません。

家族の年収が72万円未満なら毎月6万円以上を仕送りしていなければならないなどです。

これらは、加入の健康保険組合しだいのため、まずは事前の確認が必須です。

親を扶養に入るデメリット

親が75歳以上になると、後期高齢者医療制度に移行します。

収入や仕送りに関わらず、健保の扶養には入れられなくなるため注意が必要になります。また、健保の扶養に入っても介護保険は別で、親が65歳以上であれば、親自身の年金から介護保険が引かれます。

なにより、特に注意しておきたいのが高額療養費制度です。

医療費が多額になったときでも、一定の自己負担で済む高額療養費制度ですが、仮に、扶養に入っていなければ、親のみの所得を基準として自己負担限度額が適用されてしまい「負担額がもっと少なくて済んだ」ということも可能性としてあります。

ただし、世帯で合算して高額療養費を適用できる世帯合算の仕組みも存在しているため、どちらが損得かは、扶養する人とされる人の収入や状況を見極めて判断する必要があります。

扶養に入る注意点とは?

親を扶養に入れたら制度を活用しよう

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いずれにせよ、親を扶養に入れたほうがいい事はメリットが多いです。

日本のどこで病院にかかっても自己負担が基本的に最大3割の支払いという国民皆保険制度を利用していく、そういった考えも子と親の双方が将来にプラスとなるかもしれません。

または、親を扶養に入れることで、家計を楽にしてくれる可能性もあります。

何れにせよ、個々の家庭の事情にあわせてメリットとデメリットをじっくりと家族で話し合うようにしましょう。

記事内の情報は2019/10/12時点のものです。

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