配当金の受取り後は確定申告が必要?申告で節税しよう

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税金

株式投資を始めると、配当金が受け取れる場合があります。
ここで気になるのが、収入が増えたときには税務署に確定申告が必要となる可能性がありますが、配当金を受け取った場合にも必要となるのかという点です。

今回はそんな配当金の確定申告と節税について解説します。

配当金の受取りと確定申告

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株式投資を始めてみたけれど、普段は会社で源泉徴収されているので確定申告をしたことがないという方は多いと思います。

また、株式投資による収入については調べたけれど配当金に関してはよく分かっていないという方もいるかもしれません。

まずは、そんな配当金と確定申告の基本を知ることが大切です。

配当金と確定申告について

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それでは、配当金と確定申告の基礎知識から学んでいきましょう。

配当金とは

配当金とは、名前のとおり割り当てて配られるお金のことです。
主な配当金の種類は、株式配当のほか保険配当金などがあります。

配当金の種類と配当される理由など、詳しく見ていきましょう。

株式

株式の配当金は、主に保有している銘柄の株式会社が利益を上げた際に支払われます。
これは、株式会社に投資をしている投資家(株主)に対して還元するという意味合いがあります。

配当金の支払いは義務ではないため、企業によっては実施していないことも。
もちろん、利益が少なかった年や業績不振の場合には配当金の支払いはありません。
こうした理由から、配当金が支払われるのかどうかも会社の動向をみるのに役立ちます。

企業によっては、創立記念日に配当する記念配当や特別な利益が出た場合の特別配当を実施している場合もあります。
が、決算月に支払われる普通配当か年度の中間で支払われる中間配当の2回が一般的な配当金の支払いタイミングです。

保険

生命保険など、保険にも配当金があります。

これは、保険会社に支払われている保険料が会社の予定よりも多かった場合、剰余金として契約者に配当されるお金です。
支払われるタイミングによっては確定申告の有無が異なりますが、契約中であれば基本的には申告は不要です。

今回は株式配当金についてご紹介するため、保険配当金についての詳細は割愛します。

確定申告とは

確定申告とは、税務署に対して前年度の所得がどのくらいあったのかを申告するための方法です。

税務署は申告の内容をもとに、翌年(申告した年)の所得税や住民税を決定します。
基本的には所得が増えれば、それだけ支払いをする税金もアップします。
これを累進課税と呼びます。

もしも所得があるのに申告をしなかった場合、悪質だとみなされれば脱税として刑事事件になってしまいます。
申告漏れとしてみなされれば刑事事件にはなりませんが、ペナルティや利息が発生してしまうため注意しましょう。

【本題】配当金を受け取った後に確定申告は必要?

【本題】配当金を受け取った後に確定申告は必要?-h2
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脱税と聞くとゾッとしてしまいますが、結論から言うと基本的には配当金の受け取りによる確定申告は必要ありません。
なぜなら、配当金が支払われた段階ですでに源泉徴収がされているため。

ただし、配当金の受け取り方法や種類によっては確定申告が必要となる場合もあります。
また、確定申告をすることで節税になるケースも存在します。

それでは確定申告が必須なケースと、申告をした方がお得なケースについて詳しく見ていきましょう。

確定申告が必須となるケース

まずは、確定申告が必要になるケースについてです。

大口株主や非上場株主による配当金の場合

確定申告が必要なのは大口株主になっている、もしくは非上場株主になっている株式の配当金を受け取った場合です。

大口株主とは保有している株式会社の株券において、保有数が多い株主のことを指します。
大口株主か否かのラインは割合で決まっているわけではありませんが、基本的には10%以上を保有していれば該当するといわれています。

非上場株主とは、非上場企業の株券を保有している投資家のこと。
非上場企業は、上場企業とは異なり証券取引所での売買ができない株式会社のことです。
中小企業の場合だけでなく、JTBやロッテのような大企業であっても非上場企業に該当します。

以上のような大口株主や非上場株主の場合には、総合課税という方法で確定申告を行う必要があります。

確定申告の有無を選択できるケース

確定申告が必須ではない場合、本人が希望すれば申告を行うことも可能です。
「申告の必要がないのに、わざわざ申告するのは面倒…」と思われる方もいるかもしれませんが、申告することで節税につながる可能性があるのです。

では確定申告により節税ができるケースについて、ご説明していきましょう。

大口株主や非上場株主の配当金ではない

大口株主や非上場株主の配当金以外の場合、特定口座に振り込まれる場合が多いかと思います。
たいていは、特定口座(源泉徴収あり)を選ばれているため自動的に税金が支払われている状態になっています。

ただし、特定口座による源泉徴収では徴収税率が一定(20.315%)となっています。
そのため、所得額が少ない人も多い人も一律で徴収されてしまうのです。

しかし、先ほども触れましたが税金は所得税に応じて税率がアップする累進課税が採用されています。
つまり、所得額が少なければその分税金も下がるということですね。
所得税と住民税の税率は、以下の表をご覧ください。

  所得税 住民税
税率 控除率 税率 控除率
~195万円 5%(※1) 10% 10%(※2) 2.8%
195万円~330万円 10%
330万円~695万円 20%
695万円~900万円 23%
900万円~1,000万円 33%
1,000万円~1,800万円 33% 5% 1.4%
1,800万円~4,000万円 40%
4,000万円~ 45%

上表にある控除率とは、確定申告をした場合に控除される割合のこと。
これをもとに考えると、所得税が900万円以下であれば所得税(23-10)+住民税(10-2.8)=20.2%と源泉徴収による税率よりも安くなります。

また、確定申告の方法には以下の2種類があります。

  特徴 配当控除の有無 メリット
総合課税

すべての所得を一括して申告する方法

あり 所得額によっては節税が可能
申告分離課税

所得ごとに申請する方法

なし
(税率20.315%)
株式の譲渡損失と損益通算が可能

申告分離課税にある株式の譲渡損失と損益通算とはなにかというと、株式投資による損失分を利益から差し引くことができる方法のこと。
この方法を用いることで、所得税率を下げられる可能性があるのです。
所得額が900万円を超えているものの株式投資で大きな損失が出た場合には、申告分離課税を選んだ方が税率を抑えることができます。

外国上場株式の配当金を受け取った場合

国内ではなく外国上場株式を保有している場合、配当金はすでに国外で源泉徴収されています。
にもかかわらず、日本国内で再度源泉徴収をしてしまうと二重課税となってしまいます。

この場合には二重課税分を申告して、徴収された分を還付してもらいましょう。

配当金の確定申告を行うメリット

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ここまでの内容をまとめると、配当金の確定申告を行うことで得られるメリットは次のようになります。

  • 所得税によっては、源泉徴収よりも税率を下げることができる
  • 二重課税による税金の還付を受けられる

配当金を確定申告する方法

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もしも節税の対象であれば、確定申告をしておきましょう。
最後に配当金の確定申告方法をご紹介します。

必要書類の準備

まずは、確定申告に必要な書類を準備します。
配当金の確定申告で必要となる主な書類は、以下のとおりです。

  • 配当金支払い通知書のコピー
  • 給与所得などの源泉徴収票
  • マイナンバーカード
    (マイナンバーカードがない場合は本人確認書類+通知カードもしくはマイナバー記載の住民票か住民表記載事項証明書が必要)
  • 申告書AもしくはB

申告書の種類は、申告する内容によって異なります。
会社に所属していて給与を支払われている方が、配当金や雑所得、一時所得を申告をする場合は申告書A
個人事業主や自営業者、もしくは上記の内容以外を申告する給与取得者の場合には申告書Bを準備しましょう。

申告書の記入

申告書A及びBは税務署に用意されています。
また、国税庁のホームページからネットで申告ができるe-Tax(事前登録必須)というサービスもあるので、ぜひご活用ください。

e-Taxのページはこちら

申告書の記入に関して不安があれば、確定申告の時期に税務署で無料相談を実施していることがあるので相談してみましょう。

期日までに申告

必要書類の準備、申告書の記入ができたらあとは確定申告の受付期間中に税務署に提出します。

確定申告期間は基本的に2月16日~3月15日です。
期間が近づくと国税庁のホームページなどでも申告期間についてのお知らせがあるので、確認してみてくださいね。

確定申告については、下記のページもぜひご参考ください。

副業で確定申告する必要はある?手順や対象をわかりやすく!

執筆日:2019/06/16

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