ドコモ回線はほとんどのMVNOに使われており、格安simへの乗り換えをしやすいのがドコモユーザーであると言えます。数千円の初期費用は必要ですが、乗り換えて通信料金を大幅に下げることや、ドコモとの契約はそのままに、低料金の格安simで古いスマホを活用したりとさまざまな使いみちがありそうです。
今使っているドコモのスマホのロックを解除する方法やおすすめの格安simをご紹介します。
目次
ドコモのスマホ端末をsimフリーで使うことはできる?

2019年に入り3大キャリアの値下げや、2年縛りの見直しなどスマホの利用環境が激変しています。この絶好のタイミングに合わせて、スマホに入っているsimのことを理解してスムーズな格安simへの乗り換えを実現しましょう。
simフリーとは
スマホユーザーはそれぞれが契約した会社の回線に接続して通信を行います。その際にどの会社の電波をつかんだらいいのか、契約者の電話番号は何番なのかといった情報を格納しているのが、スマホに差し込んであるsimというICカードです。
<simカード:サイズは3種類>

simカードの種類など、詳しくは以下の記事をご覧ください。
<simロックとsimロック解除>
各キャリアが販売するスマホはsimとセットで販売され、自社以外のsimと差し替えると通信できないようにするためのsimロックがかけられています。

2015年よりsimロック解除原則義務化がはじまり、simロックを解除すれば他社のsimと差し替えても通信できるようになりました。simロックを解除した端末はsimフリー端末となり、サービスや料金プランが豊富な格安simを自由に選んで使うことができるようになります。
回線設備を持っている3大キャリア(MNO)から回線を借りて、格安simを販売している事業者をMVNOと呼んでいます。
<MVNOの仕組み>

simロック解除にかかる費用
2015年5月以降の発売機種と2011年4月~2015年4月までに発売された機種でsimロック解除の方法が異なります。
< 2015年5月以降の発売機種 >
- パソコン・スマホからドコモ公式サイト「My docomo」にログインして「ドコモオンライン手続き」からsimロック解除を行う場合は無料です。
- 電話(151)とドコモショップでsimロックを解除する場合は手数料が3,000円かかります。
ドコモケータイやらくらくホン、キッズケータイ等は無料となります。手続きのさらに詳しい内容は以下をご覧ください。
< 2011年4月~2015年4月までに発売された機種 >
simロック解除義務化以前に発売された機種についてはドコモショップのみで行うことができ、手数料が3,000円かかります。
自分でsimロック解除すれば費用はかかりませんが、電話申し込みやドコモショップでsimロック解除を行うと3,000円かかります。
これに加えて、付け替える格安simで前の電話番号を継続して使うMNPを申し込むと、ドコモからの転出料2,000円と乗り換え先に支払う事務手数料3,000円の合計5,000円が必要な費用になります。
simフリー化後のスマホ料金の変化
ドコモとMVNOの料金プランを比較してみると、
会社名 料金プラン名 |
料金 | 内容 |
---|---|---|
ドコモ 「ギガホ」 |
4,980円 | 音声通話・データ通信一体 30Gまで速度制限なし 2年定期契約 |
U-mobile 「MAX25通話プラス |
3,380円 | 電話かけ放題 データ通信25GB |
エキサイトモバイル 「最適料金プラン」 |
3,080円 | 音声通話、データ通信10GBまで |
楽天モバイル 「スーパーホーダイプランS」 |
1,480円 | 音声通話 データ通信24GBまで(初月のみ) |
ドコモの料金プランに対して、内容が近いものを選んで料金を比較してみると、MVNOのほうが安いことがわかります。
ドコモのスマホ端末をsimフリーにするメリット・デメリット
ドコモのスマホのsimロックを解除して格安simに乗り換えるメリットとデメリットをまとめると以下のようになります。
メリット
- MVNOは安い
- MVNOは細かい料金プランで、自分の利用状況にあったプランを選べる
- 海外で利用する際にローミングを使わなくても現地のsimに差し替えられる
デメリット・注意点
- MVNOはMNOから回線の帯域を区切って借りているため、通信速度が低下することが多い
- 回線を利用する人の混雑度合いによって通信速度が安定しない
- 通話料金が割高になる場合がある
- MNOのような手厚いサービスが受けられない
- キャリア決済ができなくなる
- キャリアメールが利用できない
simフリーに!ドコモスマホのsimロック解除手順

格安simへの乗り換え自体は簡単ですが、手続きやタイミングなど知らないと余計な出費がかさんでしまいます。いくつかの知っておくべきポイント押さえておきます。
格安simに乗り換えるタイミング
端末料金の割引が受けられる2年縛りのある契約をしている場合には、契約途中での解約に対して、違約金9,500円が発生します。端末分割代金を払いきってからのほうが乗り換えコストを抑えることができます。
また、月の途中で解約した場合、定額料金の部分は日割り計算とならず1ヶ月分を支払うことになるため、月初めに解約すると無駄な料金を支払うことになります。
MNPも行う場合はMNP予約から15日以内という期間も含めて、月末に近い日付で解約できるように計画しましょう。
simロック解除が不要な場合も
もともとドコモを使っていた人が、ドコモから回線を借りているMVNOに乗り換えをした場合に、乗り換え後も使う回線は同じということになります。
そういったケースではあえてsimロックを解除しなくても、そのまま格安simを使える場合があります。
格安simの動作確認済の機種であるかどうかと、ドコモ回線を使っているMVNOかどうかを確認してみましょう。
simロック解除の条件
simロック解除にはドコモが条件を定めています。
- 購入日から100日経過(分割払いの場合、これまでに他社も含めてsimロック解除を行ったことがない場合)
- simロック解除対象機種であること
- ネットワーク利用制限、おまかせロック等がかかっていないこと
- ドコモショップ利用の場合は1回につき2台まで
- ドコモを解約して100日経過後はsimロック解除不可
これらの条件に該当するかどうか確認が必要です。
simロック解除の手順
< 2015年5月以降の発売機種 でMy docomoから手続きする場合>
- 電話アプリで「※#6#」を入力して15桁の製造番号(IMEI)を表示させる
- My docomo → 「サービス一覧」 → 「simロック解除(パソコン)」
- simロック解除を行う機種の製造番号(IMEI)を入力
- 「simロック解除を申し込む」、「simロック解除の注意事項に同意する」に✔
- 完了
2015年5月以降の発売機種 は「151」(ドコモ回線以外は0120-800-000)から電話で手続きを行うことができます。
2011年4月~2015年4月までに発売された機種のsimロック解除はドコモショップでしか行うことができません。
simカードの購入
格安simを購入できる場所は、オンライン申し込み、家電店、コンビニ等があります。Y!モバイルや楽天モバイルはショップも展開しているので店頭での購入も可能です。
各MVNOともに、初期費用として契約事務手数料・登録事務手数料3,000円程度がかかります。Amazonなどで売られているパッケージ版、あるいは、キャンペーン等でこの費用がかからないものもあります。
オンラインで購入申し込みをする場合はフォームに入力していきます。音声通話が必要なプランの場合は本人確認書類が求められます。免許証、パスポート等を用意し、画像でアップロードします。MNPの予約番号、料金支払いのためのクレジットカード番号等を入力し送信します。
simカードの挿入・設定方法
格安simを入手してから開通までの手順は以下のように行います。
- スマホ端末の電源を落としてsimを差し替える
- ネットワークの設定
- APNの設定
2.と3.の「ネットワークの設定」と「APNの設定」はAndoroidとiPhoneでは異なり、「ユーザー名」「パスワード」「認証タイプ」などの情報が必要なケースもあります。WEBでの案内やマニュアルの記載をよく読んでから作業を行ったほうがよいでしょう。
おすすめのドコモ回線格安sim3選

ドコモからの乗り換えにおすすめなMVNOを3社ご紹介します。
1.「U-mobile」
特徴

U-mobleは動画配信のU-NEXTのグループ会社です。通信回線は昼時と夕方以降に混雑するため、この時間帯は速度が低下するMVNOが多いのですが、U-mobleは特に昼時の速度低下が少ないという評価があるようです。
ドコモ回線のほかデータ通信専用プランではソフトバンク回線も使用しており、幅広いユーザーに対応しています。
またU-NEXTのコンテンツを組み合わせた「USEN MUSIC SIM」といった独自サービスも魅力です。
おすすめの料金プラン
「U-moble MAX25GB」
- 2,880円
- 25GB/月の使い切れないデータ通信量
- 「3分かけ放題」の通話オプションをつけても、ドコモのギガホよりも1,000円ほど安い
- ドコモ回線を使うので、ドコモユーザーの乗り換えがスムーズ
ドコモのギガホプランと同等のサービスで料金が1,000円ほど安くなります。
2.「エキサイトモバイル」
特徴

90年代に検索エンジンを手掛ける会社としてはじまったのがエキサイトです。その後、2002年にはブロードバンドサービスなどにも参入しています。MVNO事業は2016年に開始され、従量制と定額制のシンプルな2つの料金プランで、分かりやすい点が特徴です。
ドコモ回線なので通信品質がよく、従量制のプランは最安500円から使い始めることができます。
1契約で複数枚のsimを発行することができ、家族で容量を分け合ったり、2台持ちやタブレットと使うなど用途別のsimとして使うことが可能です。
おすすめの料金プラン
「最適料金プラン」
- 1,340~3,220円 [700円(通話基本料金)+ 140円(sim1枚)+500~2,380円(データ通信 0~10GBまで) ]
- 使った分だけなので余分な料金の支払いが不要
- 用途別に複数枚のsimを使うことができる
従量制料金はスマホのライトユーザーにおすすめです。スマホを使う頻度が少ない場合は格段に安い料金で維持することができます。
3.「楽天モバイル」
特徴

MVNOのなかでも高いシェアを持っているのが楽天モバイルです。ドコモ回線とau回線を使っていますが、MNOへの参入を控えて自社設備で賄う部分が多いことで価格的にも競争力が高いと言えます。
MNOとしての商用サービス開始は2019年10月1日とアナウンスされていましたが、5,000名に限った試験運用的なスタートになったようです。
おすすめの料金プラン
「スーパーホーダイプランS」
- 1,480円(楽天会員の場合)
- 2GまでLTE使用可、2G以降も1Mbpsでデータ通信使い放題
- 10分以内での通話かけ放題
10分以内の通話かけ放題など他社と比較しても魅力度の高いプランです。プランSは2GBまでですが、プランLLでは24GBまでLTEが使えるため、速度を重視したい人も使えます。
simについてはこちらの記事もご覧ください。
この記事の情報は2019/09/23時点のものです。
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