老後の生活を支える重要な収入源が公的年金が厚生年金です。その厚生年金がなぜ保険料が高いのか気になりませんか?
そういった疑問を今回簡単に紹介しながら解説します。
厚生年金の保険料が高い理由は?

まず、厚生年金の保険料が高いのはいくつか理由があります。
厚生年金保険料は現在18.3%となっております。
2004年の13.93%から毎年保険料は引き上げをしていました。
しかし、現在は厚生年金保険料の上限となっていますので国の発表としてはこれ以上の引き上げは無いと明言しています。
段階的に厚生年金保険料を引き上げていた理由の一つとして、高齢者の年金制度を支えるためです。その保険料負担が若者にしわ寄せが来ていると言えます。
こちらのサイトにも詳しく掲載されています。
厚生年金のメリット
収入に応じて納付する保険料が増えていく厚生年金保険料ですが、高いだけでデメリットばかりではありません。
納付額が多いほど受給できる老齢厚生年金の金額は高くなるメリットがあります。簡単に例えると「収入が高い人は厚生年金保険料も高く老齢厚生年金は多く貰える」ということになります。
さらに、厚生年金保険料の納付額に左右はされませんが、厚生年金保険に加入していることで「障害厚生年金」や「遺族厚生年金」など万が一の時に年金を受け取れる点もメリットもあります。
保険料の控除額によって等級が異なる
厚生年金保険料については先ほどお伝えしたように「標準報酬月額」が基準となります。
基本給だけでなく交通費や残業代が込みの金額になっている点に留意してください。逆に交通費が高い方はそれだけ等級が上がっていき厚生年金保険料の負担額も増えていくということになります。
詳しくはこちらをご覧ください。
2万円の控除額の場合
厚生年金保険料が毎月2万円控除されている人の月給の目安は21万円〜23万円程度の人が該当していると言われています。
標準報酬月額の15等級に該当し、会社負担も合わせると約4万円の厚生年金保険料を納付しています。
等級 | 月額 | 報酬月額 | 全額 | 折半額 |
---|---|---|---|---|
15 | 22万円 | 21万円〜23万円 | 3万4,980円 | 1万7,490円 |
16 | 24万円 | 23万円〜25万円 | 3万8,160円 | 1万9,080円 |
17 | 26万円 | 25万円〜27万円 | 4万1,340円 | 2万0,670円 |
18 | 28万円 | 27万円〜29万円 | 4万4,520円 | 2万2,260円 |
19 | 30万円 | 29万円〜31万円 | 4万7,700円 | 2万3,850円 |
20 | 32万円 | 31万円〜33万円 | 5万880円 | 2万5,440円 |
3万円の控除額の場合
厚生年金保険料が毎月3万円控除されている人の月給の目安は33万円〜35万円程度の人が該当しています。
標準報酬月額の21等級に該当し会社負担も合わせると約6万円の厚生年金保険料を納付しています。
等級 | 月額 | 報酬月額 | 全額 | 折半額 |
---|---|---|---|---|
21 | 34万円 | 33万円〜35万円 | 5万4,060円 | 2万7,030円 |
22 | 36万円 | 35万円〜37万円 | 5万7,240円 | 2万8,620円 |
23 | 38万円 | 37万円〜39.5万円 | 6万420円 | 3万0,210円 |
24 | 41万円 | 39.5万円〜42.5万円 | 6万5,190円 | 3万2,595円 |
4万円の控除額の場合
厚生年金保険料が毎月4万円控除されている人の月給の目安は42.5万円〜45.5万円程度の人が該当しています。
標準報酬月額の25等級に該当し会社負担も合わせると約8万円の厚生年金保険料を納付しています。
等級 | 月額 | 報酬月額 | 全額 | 折半額 |
---|---|---|---|---|
25 | 44万円 | 42.5万円〜45.5万円 | 6万9,960円 | 3万4,980円 |
26 | 47万円 | 45.5万円〜48.5万円 | 7万4,730円 | 3万7,365円 |
27 | 50万円 | 48.5万円〜51.5万円 | 7万9,500円 | 3万9,750円 |
28 | 53万円 | 51.5万円〜54.5万円 | 8万4,270.円 | 4万2,135円 |
5万円の控除額の場合
厚生年金保険料が毎月5万円控除されている人の月給の目安は54.5万円〜57.5万円程度の人が該当しています。
標準報酬月額の29等級に該当し会社負担も合わせると約10万円の厚生年金保険料を納付しています。
等級 | 月額 | 報酬月額 | 全額 | 折半額 |
---|---|---|---|---|
29 | 56万円 | 54.5万円〜57.5万円 | 8万9,040円 | 4万4,520円 |
30 | 59万円 | 57.5万円〜60.5万円 | 9万3,810円 | 4万6,905円 |
31 | 62万円 | 60.5万円〜 | 9万8,580円 | 4万9,290円 |
障害年金が多くもらえる!
厚生年金保険は、国民年金と違い、保険料の半分を会社が払ってくれています。
障害年金や遺族年金は支給される範囲も広く、国民年金に比べて保険料が掛け捨てになることが少ない保険になります。
遺族年金ももらえる!
先ほども伝えましたが、遺族年金も対象になります。
遺族基礎年金を受給できる遺族の対象となるのは『死亡した人で、生計を維持されていた子または子のある配偶者』となっています。
簡単にいうと、子供がいないと支払われることはありません。
これが国民年金の範囲になります。
逆に、厚生年金の一部の遺族厚生年金を受給できる遺族は、『死亡した人に生計を維持されていた妻・夫・子→父母→孫→祖父母』の順となっています。
夫・父母・祖父母の年齢が55歳以上の条件はあります。
遺族年金は子供がいないと支給されないと思っている人もいるので、父母にも支給されることがあります。
厚生年金は保障される金額が高い!

厚生年金は国民年金と比べて保障される金額が高いです。
つまり、払っていて損をすることが少ない保険となります。
年金制度は、ここ最近疑問視されていますがあくまで国民年金を受給される可能性の対象者であり、厚生年金であればある程度は返ってくると言われています。
記事内の情報は2019/10/11時点のものです。
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