ふるさと納税が変わる?最近のふるさと納税を取り巻く状況の変化とは?

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税金

泉佐野市のAmazonギフト券100億円キャンペーン

泉佐野市のAmazonギフト券100億円キャンペーン-h2
2019年2月に大阪府泉佐野市が始めたふるさと納税に関するキャンペーンです。
泉佐野市は2018年にはふるさと納税だけで前年の3.7倍を超える497億円を集めた地方自治体です。
この勢いに乗ってさらに日本全国からふるさと納税を集めるべく、Amazonギフト券100億円キャンペーンを開催しました
このAmazonギフト券100億円キャンペーンとは、どのようなキャンペーンだったのでしょうか。

ふるさと納税の泉佐野市はなぜ問題?

Amazonギフト券100億円キャンペーンの概要

ふるさと納税のルールを一変させてしまったかもしれないのが、Amazonギフト券による寄付金還元率の上昇です。
これは寄付する側にとってはお得なキャンペーンです。
ふるさと納税では本来寄付してもらった金額に対して、その調達額が寄付額の30%以下に収まる返礼品を納税者に返礼品として渡すことになっています。
しかしながらAmazonギフト券100億円キャンペーンでは、返礼品とは別に納税者に対して寄付額の10~20%にあたるAmazonギフト券を発送していたのです。

Amazonギフト券100億円キャンペーンの反響

そもそも泉佐野市が設定している返礼品はその多くが還元率30%近くの高還元率商品です。
そのまま商品を受け取るだけでも納税者にとっては大きなメリットがあります。
返礼品のみならず寄付額の10~20%にあたるAmazonギフト券も受け取ることができるというのは、寄付金に対する返礼品の還元率が30%を大きく超えることにあたります
現行のふるさと納税では、返礼品の還元率は30%を超えないようふるさと納税を所管する総務省から通達がされています。
総務省の通達を無視しても我が道を往く泉佐野市に対して、納税者からはおおむね歓迎の声が聞かれました。
一方で、ルールを逸脱していることに対する批判やそれによってふるさと納税の制度自体が更なる偏りを選んでしまうのではないかといった疑問の声も集まりました。

泉佐野市の言い分

泉佐野市に向けられた批判の多くはふるさと納税を所管する総務省の周辺から聞かれたようです。
総務省が定めたふるさと納税のルールを逸脱して多くのふるさと納税を集めている泉佐野市のような地方自治体に対して厳しい姿勢をとっています。
これに対して泉佐野市は真っ向から反論して対決姿勢をとっています。
泉佐野市は以下のような意見を述べています。

地方と大都市の税収格差埋まっている

泉佐野市のような地方都市であっても、ふるさと納税を活用することでその運営次第によって1年間で500億円に迫る税収をあげることができました。
これは元々ふるさと納税が志向していた地方と大都市との税収格差を埋めるものであるというのがその主張です。
実際500億円もの税収は、泉佐野市の一年間の予算に匹敵する巨大な金額です。
これによって地方都市でも十分な税収をあげることができることを証明できました。

総務省は地方自治体の意見を聞かず上から目線である

泉佐野市が総務省に対して反論している項目としては、ふるさと納税のルールを仕切る総務省が一方的にそのルールを変えてしまっているということです。
ルールを変える際には地方自治体の意見も取り入れて公正なルールを作られるべきであるのに対して、ルール作りの話し合いの場も設けず総務省が決めたルールを従うよう通達を一方的に出してくるのは上から目線であると批判しています。

地方を中央官庁がコントロールしようとするのは地方創生に反する

時代の潮流は中央集権から地方分権です。
地方分権を確立させるのに必要不可欠なのが財政面での独立です。
日本全国の地方自治体の多くは中央官庁から支給される地方交付税交付金が支給されなければ財政的に破綻しています。
そのような状況を打破するためにふるさと納税の枠組みの中でなんとかお金を集める作業をしているのに対し、中央官庁の一方的なさじ加減でコントロールしようとするのは地方創生に反します

Amazonギフト券100億円キャンペーンに対する国民の反応

Amazonギフト券100億円キャンペーンに対して、国民はどのように反応したのでしょうか。
実は概ねのキャンペーンは国民に受け入れられており、一時期泉佐野市のふるさと納税を扱うサイトへのアクセスがし辛くなるほどでした
国民としては高い還元率の返礼品は歓迎すべきものであるということでしょう。

改正地方税法成立

改正地方税法成立-h2
2019年3月27日に通常国会で改正地方税法が成立しました
これによってそれまで法的根拠はなかったふるさと納税の基本的なルールに法的根拠が与えられました。
改正地方税法の成立によって以下の三つのルールの厳守が地方自治体に義務付けられるようになりました。

  • 返礼品の調達額は寄附額の3割以下に収める
  • 返礼品は地場産品に限る
  • ふるさと納税を行うためには総務省の指定が必要である

総務省の地方自治体監督権限が強化された

改正地方税法では、ふるさと納税を行うためには地方自治体は総務省から指定を受ける必要があります。
逆に言えば、総務省はルールに従わない地方自治体を指定から外すことでふるさと納税できないようにすることもできます。
これによって総務省の地方自治体監督権限が強化されたと言えるでしょう。

総務省による自治体向けの説明会開催

総務省による自治体向けの説明会開催-h2
前日の改正地方税法成立を受けて、2019年3月28日に総務省は地方自治に対して改正地方税法下でのふるさと納税制度についての説明会を開催しました。

ふるさと納税を行う自治体として指定を受けるには総務省に届け出る必要がある

改正された地方税法の下ではふるさと納税を行うために自治体は総務省から指定を受ける必要があります。
この指定を受けるために地方自治体は4月1日から10日までの間に総務省に届け出なければなりません

ふるさと納税指定団体となるには総務省の審査が必要

ふるさと納税を行うために総務省に届け出る際には、2018年11月から2019年3月までのふるさと納税の実績状況と、2019年4月以降の将来計画を同時に提出する必要があります。
ここでは主に総務省が通達してきたルールを守っているかどうかが審査の対象になっています。
このためAmazonギフト券100億円キャンペーンを実施した泉佐野市などは、現在のところふるさと納税を行う自治体として認められない公算が高まっています。

2019年5月31日までにふるさと納税を済ませましょう!

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ここまでふるさと納税を取り巻く状況の変化についてご紹介していきました。
改正地方税法が施行される6月1日以降は、現行のふるさと納税よりも還元率の低い商品が並べられる可能性が高く、利用者にとってはお得感が感じづらいラインアップになることが予想されます。
従って、2019年もふるさと納税をするつもりの人は、2019年5月31日までにふるさと納税を済ませてしまうことをおすすめします。]]>

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