ふるさと納税は得になる?納税者のケースごとの向き不向きを解説

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税金

今注目を浴びているふるさと納税とは、本当にお得な制度なのでしょうか?

「流行っているんだからお得に違いない」と半端な考えで手を出すのは危険です。

ふるさと納税が実際にどんな人に向いている制度なのか、ケースごとに見てみましょう。

ふるさと納税って結局お得なの?

ふるさと納税って結局お得なの
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ふるさと納税がお得であると言われている理由を確認してみましょう。

ふるさと納税とは

ふるさと納税は2008年に開始された制度です。

納税者が住所地以外の地域に金銭的な貢献をしたいと望んだ場合に利用できる制度として、都会と地方の税収格差を埋める目的で作られました。

ふるさと納税を利用して地方自治体へ寄付される金額は毎年伸び続けています。

平成29年には日本国民のおよそ20%により3,600億円もの寄付が行われました。

1,788自治体のうち609自治体が年間に1億円以上の寄付を受け取り、教育、福祉、まちづくりなどの分野に活用しています。

ふるさと納税は日本全体を元気にするための制度として広く受け入れられているのです。

ふるさと納税の仕組み

ふるさと納税は納税者が支援したい自治体を選び寄付を行うことで発生します。

寄付を受けた自治体は、寄付があった事実を証明し、返礼品の発送を行わなければいけません。

納税者にはその後、寄付があった事実を納税者の住所地管轄の税務署や自治体へ知らせるため、手続きが必要となります。

住所地の自治体が寄付の事実を把握することで、翌年支払い分の所得税や住民税がふるさと納税額に応じて控除されるのです。

税金の控除額は?いつ引かれる?

税金の控除額は、ふるさと納税額から自己負担金の2,000円を引いた金額です。

納税者の税金の算出には支払い時の前年の収入データが使用されています。 控除対象となるふるさと納税は同時期に行われた分のみです。

つまり、ふるさと納税が税金控除に活きてくるのは、寄付をした翌年支払いの所得税や住民税です。

ふるさと納税には、年収、世帯状況、年金の受け取りなどの要素により控除対象額の上限、納税控除限度額というものが定められています。

例えば、納税者が独身で年収が400万円であれば、4万3,000円が納税控除限度額となります。

納税者が年収500万円、妻帯者で配偶者控除を受けていて、かつ高校生のお子さんがいるならば、4万円が納税控除限度額です。

ふるさと納税額のうち、納税控除限度額を超えた分については税金控除の対象外となってしまうので、注意が必要となります。

寄付金や還付金…結局お金はプラス?マイナス?

実際にはふるさと納税は減税対策ではありません。 税金の先払いであると考えてみれば、イメージがしやすいでしょう。

自治体へ3万円の寄付を行なった場合、自己負担金が2,000円かかるため、翌年支払う税金から引かれるのは2万8,000円です。

来年払う税金を先に払ったのに自己負担金が2,000円かかるのでは金銭面ではマイナスに見えます。 しかし、そこをお得にしてくれるのが返礼品です。

3万円で2万8,000円分の税金の先払いをして、5,000円分の返礼品をもらったとすれば、お金の面では2,000円のマイナスになりますが、返礼品で3,000円分の得ができます。 これがふるさと納税が得とされる理由なのです。

こんなところがお得!ふるさと納税3つのメリット

こんなところがお得!ふるさと納税3つのメリット
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メリット1.自己負担金2,000円で返礼品が楽しめる!

2,000円の自己負担金で豪華な返礼品を受け取れることがふるさと納税のお得の理由です。

寄付した金額が大きいほど返礼品も豪華になり選択肢が広がるので、納税控除限度額ぎりぎりまで行う方がメリットは大きいです。

しかし年内の収入の見通しが不鮮明である場合には、納税控除限度額も年末まではっきりしません。 納税控除限度額に合わせて、お得に返礼品を手に入れましょう。

メリット2.自治体や税金の使い道が選べる!

普段から納めている税金について、もっと有意義に使ってほしいと不満をいだいている方も多いでしょう。

ふるさと納税であれば、その不満を解決することもできます。

生まれ故郷にもっと発展してほしい、被災地を助けたいなど、助けたい土地の自治体を選ぶことでダイレクトな支援が可能になります。

最近ではふるさと納税を利用したクラウドファウンディングも盛んです。

野生動物の保護、駅前の発展、観光地の木道整備など、自治体が具体的に何をしたいかがわかります。

住所地に支払うはずの税金が特定の土地や企画の支援に使われるようになるため、税金が有意義に使われた実感を得られるでしょう。

メリット3.ポイントやマイルがたまる!

ふるさと納税の支払い方や申し込み方によっては、さらにお得な特典がついてきます。

クレジットカードで寄付を行えば決済ポイントが付き、特定のサイトを経由すればANAやJALのマイルを貯めることもできるのです。

控除対象である所得税や住民税は普通ならば給料からの天引きですから、当然ポイントやマイルの還元を受けることはできません。

自主的に支払うふるさと納税ならではの見逃せないメリットのひとつと言えるでしょう。

ふるさと納税のデメリット

ふるさと納税のデメリット
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デメリット1.寄付金は先払い

ふるさと納税は減税対策ではなく、来年支払うはずであった所得税、住民税の先払いです。

今現在給料から天引きされている所得税や住民税がすぐさま安くなるわけではないことを念頭においておきましょう。

デメリット2.確定申告や手続きなど手間がかかる

ふるさと納税を行なった事実を住所地の自治体に知らせるための手続きは、納税者本人が行わなくてはなりません。

ワンストップ特例制度は手続きを簡略化してくれる制度ですが、書類の郵送のみとはいえ、1月10日の期限に間に合わなければ確定申告が必要になります。

急な引っ越しが発生した場合にも手続きは煩雑化してしまうので注意しましょう。

デメリット3.寄付金には上限があり、全員が得をするわけではない

ふるさと納税は税金を有効利用する制度ですから、支払う税金が多い高所得者向きのシステムであることは否めません。

夫婦共働きで子供が二人いて年収300万円のご主人である納税者ならば納税控除限度額は7,000円ですが、年収が500万円の独身納税者は納税控除限度額が6万1,000円です。

どちらも自己負担金は2,000円であることを考えても、事情により向き不向きがあることは確かでしょう。

ふるさと納税で得する人・損する人

ふるさと納税で得する人・損する人
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ふるさと納税が向いている人といない人について例をあげてみましょう。

ふるさと納税で得する人

住民税や所得税を支払っている

給与が多く、住民税や所得税をたくさん支払っている人は、ふるさと納税向きです。 その分だけ納税控除限度額も高くなるため、返礼品の選択肢の幅も広がります。

他の控除を使っていない

税金は返ってくることはあっても、もらえるということはありません。

他の控除を使って税金がゼロになっているならば、余った控除額は無駄になってしまうのです。

つまり、まだまだ控除が受けられる、という人ほどふるさと納税を行うメリットが大きい、ということになります。

ふるさと納税で損する人

住民税や所得税を支払っていない

住民税も所得税も支払っていない場合、控除できる税金が最初からありませんのでふるさと納税をする利点はありません。

住宅ローン控除を受けている方で、所得税が全額還付されている

確定申告が必要、かつ住宅ローン控除を受けていて所得税が全額還付されている方も、控除できる税金がないため損となります。

ワンストップ特例制度の場合は住民税のみに控除が発生しますが、確定申告の場合は税金控除額が住民税と所得税に振り分けられます。

確定申告で税金控除の申請をする時、控除対象となる税金が住民税にも所得税にも発生していれば無駄にはなりません。

ですが、もし「支払うべき所得税<ふるさと納税の所得税控除額」となってしまうと、余った控除は無駄になってしまうのです。

とくに控除金額が大きくなりやすい住宅ローン控除対象の方は注意が必要です。

配偶者控除など所得控除がたくさんある

配偶者控除、医療費控除など、所得控除が多い方注意しましょう。

確定申告での控除申請はふるさと納税による控除が一部無駄になる可能性があります。

「支払うべき所得税<ふるさと納税の所得税控除額」にならないよう気をつけてください。

所得が少ない、または失業した

所得が少なく支払うべき税金が最初から少ない人にも、ふるさと納税は不向きです。

とくに注意が必要なのは突然の失業や、収入が不安定な個人事業主などでしょう。

ふるさと納税で大きな金額を寄付してしまい、その後予期せず年内いっぱい無収入・定収入になってしまうと、取り返しがつきません。

所得税は当初の予定より小額になりますから控除が無駄になってしまいます。

また、雇用保険の失業給付金は無課税なので、どれだけ受け取っても所得税は発生しません。

失業後に失業給付金を収入金額に足して納税控除限度額を算出してしまった場合も大失敗を招くため、十分に気をつけましょう。

ふるさと納税は得になる?納税者のケースごとの向き不向きを解説 まとめ

ふるさと納税は賢く使えばメリットがたくさんのお得な制度です。

しかし人によって向き不向きが存在することと、計画的に利用しなくては損する可能性があることは事実でしょう。

ご自分の生活状況に合わせて、上手に利用してくださいね。

以下の記事でも別切り口からふるさと納税を徹底解説しています。この機会にふるさと納税について徹底的に詳しくなってみてはいかがでしょうか。

【ふるさと納税とは?】ぶっちゃけお得なの?初心者に向け3分で解説

執筆日:2019/06/02

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