投資における利回りの計算方法とは?

5 min
コラム

年金だけでは老後の生活の見通しが立たなくなってしまった現代においては、資産寿命を増やす意味においても、「貯蓄から投資へ」の流れがますます加速しています。

そんな中で出来るだけ少ない元手で老後の生活に必要な資金を蓄えるためには、投資の利回りは非常に重要なファクターになってきます。

投資における利回りの計算方法についてご紹介します。

利回りとは?

利回りとは?-h2
                                     出典元:123RF

投資における利回りとはどのように定義されるのでしょうか。

利回りは、年利回りとも表記されることもありますが、ある金融商品に投資した資金に対してどれだけ収益を上げたかを1年平均でならしたものです。

利回りの計算式

利回りは投資した資金に対してどれだけ収益を上げたかを表す指標です。

従って利回りの計算式は以下のように表現されます。

利回りの計算式-h3
                                     出典元:123RF

投資することによって得られた収益から、収益に対する税金を差し引いた値を投資元本で割り、1年平均に直してあげることで利回りの計算をすることができます。

実際に利回りを計算してみよう

利回りの計算式をご紹介しましたので、ここでは実際に利回りを計算してみましょう。

以下の条件で計算すると利回りはどれほどになるでしょうか。

  • とある金融商品を50万円で購入
  • 購入した金融商品は5年間保有
  • 売却時の金額は80万円
  • 運用期間中に合計で10万円の分配金を獲得
  • 獲得した分配金は再投資には回さない
  • NISAなどの非課税口座ではなく通常の証券口座で取引

このような条件でこの金融商品の利回りはいくらと計算されるでしょうか。

まず先ほどの式を埋めるためには収益を計算する必要があります。

収益は、5年間保有中に獲得することができた10万円の分配金と、売却時に獲得することができた売却益の合計です。

金融商品を取得するのに50万円かかっているので、売却益は80万円から50万円差し引いていることができる30万円です。

したがって収益は、分配金10万円と売却益30万円の合計である40万円ということになります。

さらに、収益を計算することができたのでそこに対する税金も計算することができます。

投資によって得られた収益に対してかかる税金は、一律で20.315%です。

したがって、40万円の20.315%ですから支払うべき税金は合計で81,260円です。

先程ご紹介した利回りの式に当てはめると、

実際に利回りを計算してみよう-h3
                                     出典元:123RF

このように計算することができるのです。

利率と利回りの違い

金融商品の購入を検討する時に、利回りと同じような並びで記載されているのが利率です。

利率と利回りとはどのような違いがあるのでしょうか。

利回りは投資期間を1年間にならして計算される指標ですが、利率は一年あたりの投資元本に対する分配金や利息の割合を表した数値です。

したがって利率は、以下のような式で表現されます。

利率と利回りの違い-h3
                                     出典元:123RF

このように利率と利回りには明確な違いがあります。

複利で考えるともっと複雑に

ここまで投資の利回りについてご紹介してきました。

しかしながら現実の投資では、運用期間中に得られた分配金は引き出して使ってしまうのではなく再投資にかけることが多いです。

運用中えられた分配金を再投資にかけることによって、投資効率は上昇します。 すなわちより短い期間でより多くのお金を稼ぐことができます。

言い換えると同じ金額だけ稼ぐのにより短い期間で済むということです。

これはどのような仕組みによるものなのでしょうか。

複利とは

複利とは、運用期間中に入られた分配金などを再び投資元本として金融商品に投資することで投資元本を増強して、そのぶんだけ多くの配当金をえられるようにする仕組みです。

住宅ローンや自動車ローンなども複利で計算されているために、返済期間が長ければ長いほど投資元本よりも多くの利息を返さなければならなくなっているのもこのためです。

相対性理論などでノーベル賞を受賞した物理学者のアインシュタインに、「複利は人類最大の発明である」とまで言わしめています。

ローンなどで返済するお金が増えていくことはあまり歓迎されませんが、投資などで自らのお金が増えていく場合には積極的に複利の効果を活用したいものです。

投資における72の法則とは

複利に関しては72の法則と呼ばれる法則があります。

複利で運用される金融商品がどれくらい儲かるのかを簡単にイメージするために、この法則が用いられます。

金融商品の利回りで72を割った数値が投資元本が2倍になるまでの期間を表すというのが、72の法則です。

例えば、100万円で購入した株式の配当利回りが3%であったとします。

この場合投資元本は、72を3で割った24年後に2倍になると推定することができます。

検証してみましょう。

この株式を1年間保有した後には配当金として3%である3万円を獲得することができます。

ここで得られた分配金でさらに株式を購入して再投資したとします。

2年目の投資元本は103万円となります。

この年に入れられる配当金はやはり3%である30,900円です。

この分配金もあなたに投資資金として株式購入に当てます。

ということを繰り返していくと、24年経つと投資元本は203万2,794円となります。

72の法則によって投資商品が提示する利回りについて想像がつきやすくなることでしょう。

ちなみに、銀行の定期預金は日銀のマイナス金利政策もあって、どんなに高いところでも0.1%程度でしかありません。

72の法則によれば、銀行の定期預金でお金が2倍になるのは720年かかることになります。

720年後には生きていないのですから、少しでも自由に使えるお金を蓄えたいということであれば、銀行への預金ではなく投資が必須であることがここからも直感的に分かりいただけるかと思います。

表面利回りと実質利回り

表面利回りと実質利回り-h2
                                     出典元:123RF

ここまで利回りについて計算式と共にご紹介してきました。

ここからは利回りのうち、表面利回りと実質利回りについてご紹介します。

表面利回りは、収益から税金やコストを差し引かないで計算される利回りです。 一方で、実質利回りは収益から税金やコストを差し引いて計算される両方で利回りです。

税金やコストを差し引いているので実質利回りの方が表面利回りよりも小さい値で表示されます。

従って、金融商品の営業マンは金融商品の利回りを説明する時には表面利回りで説明することが多いようです。

しかしながら実質利回りについて深く追求しないと、購入した後に損失が出てしまうという可能性も十分にあるため注意が必要です。

それでは、税金やコストは金融商品によってどのような違いがあるのでしょうか。

株式投資の場合の実質利回りの計算

株式投資の場合の実質利回りを計算するために考えなければいけないものは主に手数料になります。

株式の購入時には売買手数料がかかります。

株式の運用期間中には分配金が出るたびに税金を納める必要があります。

株式の売却時には、売却に手続きに必要な売買手数料と売却益が生じた場合にはそれに対する税金を納める必要があります。

これらの税金と手数料を差し引いて実質利回りは計算される必要があります。

投資信託の場合の実質利回りの計算

投資信託の場合にも株式投資と同じようなタイミングで税金やコストが発生します。

投資信託の購入時には売買手数料がかかります。

投資信託を保有中は、ファンドマネージャーに運用していることになりますので信託手数料がかかります。

そして投資信託を解約するときには、信託財産留保額を支払う必要があります。

売却益が出た場合にはそれに対しての税金を支払わなければなりません。

不動産投資の場合の実質利回りの計算

不動産投資の場合には毎月の家賃収入が収益にあたります。

そして費用の面では、不動産の維持管理費や固定資産税、火災保険料などがこれに該当します。

これらを不動産購入前に見誤ってしまうと、せっかく不動産を購入したのに毎月赤字になってしまうということも十分に考えられます。

不動産投資の場合には、空き部屋などによって家賃収入が一定でないことも十分に考えられます。

株式投資とは違ったリスクについても検討する必要があるようです。

利回りを正しく計算して正しく金融商品を評価しよう

利回りを正しく計算して正しく金融商品を評価しよう-h2
                                     出典元:123RF

市場に多種多様用意されている金融商品を正しく評価するためには、利回りを正しく計算することが第一歩となります。

今回ご紹介したような利回りの計算方法を身に着けて、購入すべき金融商品の選定にあたってみてください。

こちらの記事も参考にしてみてください。

投資の初心者が知っておくべきこととは?

執筆日:2019/06/11

]]>

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です