産休・育休の活用術|基本から手続き方法まで徹底解説

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コラム

働く女性にとって妊娠は喜びと同時に、仕事への不安を感じる場合もあるでしょう。

そうした不安を解消してくれるのが、産休・育休の存在です。

今回は、そんな産休・育休の基本情報から手続き方法など徹底的に解説していきます。

産休・育休は働く女性の強い味方

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出典元:123RF

現代では社会進出している女性も多く、重要なポジションを務めている方も少なくありません。

常に忙しく働く女性の中には、妊娠を希望しているものの一歩踏み切れないという方もいるのではないでしょうか?

そんな働く女性を助けてくれるのが、産休・育休の制度です。

産休・育休の基礎知識

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まずは産休と育休、それぞれの制度の基礎知識から学んでいきましょう。

産休とは

産休は、正式には産前・産後休業と呼びます。

妊娠をしている女性の体を休ませるため、国が定めた制度です。
企業ごとの取り組みではないため、職場や雇用形態に関わらずだれでも取得することができます。

ただし、産休中の手当に関してはその限りではありません。
手当金については後述しますので、そちらをご参考ください。

育休とは

育休は育児休業の略称で、出産後に子どもを保育園に預けるまでの期間に適用される制度です。

育休の取得は産休よりも細かい条件が定められており、以下に当てはまらない場合には取得することができません。

  • 同一事業所にて1年以上の期間雇用されている
  • 産後子どもが1歳6ヶ月になるまでに、雇用契約が満了にならないことが明らかであること
  •  

以上の2点を満たしていれば、基本的には育休を取得することができます。
つまり、日雇いのように継続雇用が確実でない場合や同一事業所での雇用が1年未満の場合には育休を利用することはできません。

また、育休はあくまで育休終了後に復職をする男女を支援するための制度です。
出産後に退職を予定している場合には、育休の取得条件にはあてはまらないため注意しましょう。

制度の利用期間

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産休と育休、それぞれの利用期間についてみていきましょう。

産休の期間

産休は、出産予定日を基準としてその前後に休業することができます。

一番はやくて出産予定日の6週間前から開始し、実際に出産してから8週間後が最長です。
もちろん出産予定日はあくまで予定なので、前後することも往々にしてあります。

もしも予定日よりも出産が早まれば、その分産休の期間は短くなります。
反対に出産が遅くなった場合は、出産予定日から実際に出産するまでの期間がプラスされます。

多胎妊娠の場合

多胎妊娠、つまり双子以上の胎児を妊娠している場合には産休期間が延長されます。

延長されるのは、出産予定日の前の期間。
通常は6週間前からですが、多胎妊娠の場合には14週前から産休を取ることができます。

多胎妊娠ですとその分お腹も大きくなりますから、できるだけ早く産休を取り体に負担をかけないようにしましょう。

育休の期間

育休は、実際に子供が生まれてからの利用となります。

利用期間は子どもが1歳になるまで。
その間に保育園を探して、復職への段取りをつけておきましょう。

保育園の申請は認可保育園であれば市役所、認可外保育園であれば保育園に直接問い合わせるのが一般的です。
申請について不安や疑問がある場合には、それぞれの申請先に問い合わせておくと安心ですよ。

保育園が見つからない場合

育休を取得したけれど、いざ保育園に子どもを預けようと思ったら空きがなかった!
いわゆる待機児童問題というのは、他人ごとではありません。

この問題を受けて、育休制度が見直しされ2017年3月には最長で2年間の育休取得が可能になりました。

1年の育休中に保育園が見つからない場合、まずは1年6ヶ月まで育休が延長されます。
それでも保育園が決まらなければ、2年まで延長ができるのです。
このように段階的に育休が延長されるため、保育園に入所できたタイミングで復職を目指すことができます。

休業中の手当

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産休、育休それぞれの休業中には手当金を受け取れる場合があります。
各種手当についてまとめたので、以下をご覧ください。

  取得条件 支給期間
出産手当金
  • 職場の健康保険に加入している
  • 産休中の給与が2/3未満もしくは0
  • 退職している場合は、職場の健康保険に1年以上加入かつ手当の支給期間内に退職している
  • 公務員の場合
  •  

申請から約2~4ヶ月
(一般的な申請のタイミングは産後58日以内)

出産育児一時金
  • 職場あるいは配偶者の健康保険、国民健康保険いずれかに加入している
  • 妊娠期間が4ヶ月以上継続している
  •  
基本的には、出産後に医療機関への支払いをするとき
育児休業給付金
  • 職場の健康保険に加入している
  • 出産~1歳未満の子どもがいる
    (延長時は2歳未満)
  • 育休前の2年間にひと月で11日以上働いた月が12回以上あること
  • 育休期間中に休業を開始する前の収入の8割を超えないこと
  • 育休中の就業日数がひと月あたり10日を超えていないこと
  •  
育休開始から申請可能
(申請後は2ヶ月ごとに支給される)

これらの条件を踏まえて、それぞれの手当について詳しくご説明します。

出産手当金

出産手当金は、産前産後に収入がなくなる女性をサポートするために支給されます。
といっても、産休に入ってからすぐに支給が受けられる分けれではないのでご注意ください。

出産手当金の申請は、実際に出産をしてから58日以内に申請を出すのが一般的です。
この期間に申請をする理由は、産前産後の分をいっぺんに申請できて手間が少ないため。
産前と産後に分けて申請することもできますが、その場合には申請のために複数回職場へと出向く必要があります。

産前産後は体を休めたいという方は、産後にまとめて申請をする方法がおすすめです。

申請をしてからは早くて1~2ヶ月、遅くとも約4ヶ月で手当金が支給されます。
支給される額については、標準報酬日額の2/3が1日分に相当します。

出産育児一時金

出産育児一時金は、出産後に医療機関への支払いを支援するための制度です。
支給方法は以下の2種類があり、どちらの方法かは医療機関により異なります。

  • 直接支払制度
  • 受取代理制度
  •  

直接支払制度は医療機関で同意書にサインをしておけば、あとは健保と医療機関の方で支払いの手続きを進めます。
受取代理制度の場合は、医師の証明書の用意や健保への申請などを行わなければなりません。

受取代理制度は主に小規模の医療機関で導入されています。

育児休業給付金

育児休業給付金は育児休業中の生活を支援するため、雇用保険から支払われる支援金です。

ひと月当たりの支給額は以下の計算式で求めることができます。

【育休開始~6ヶ月まで】

月給(休業開始時賃金日額×支給日数)×67%

【6ヶ月~育休最終日まで】

月給(同上)×50%

以上のように、支給額は支給されるタイミングにより金額が異なります。
育休開始から半年以降は、開始直後よりも支給額が17%減少するためご注意ください。

また、育児休業給付金には上限額と下限額が定められています。

育休開始から6ヶ月までの支給範囲は、49,848円~30万1,299円。
6ヶ月から育休最終日までの支給は因果、37,200円~22万4,850円です。

ただし上限額および下限額は、毎年8月1日に改定されるため育児休業給付金を受ける方はしっかりと確認しておきましょう。

産休・育休の手続き方法

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出典元:123RF

産休と育休の手う続き方法について、簡単にご説明します。

産休の手続き

妊娠が分かったら、職場へ報告しましょう。

産休の手続きに必要な書類は会社ごとに異なるため、人事部あるいは上司の指示に従い手続きを進めます。
手続きが遅れると引継ぎに時間がかかったり、職場の人員確保が間に合わないなどのリスクがあるため早めに手続きをしましょう。

産休の開始前には職場へのあいさつも忘れずに。
あいさつをするときの手土産は、以下のページを参考にしてくださいね。

産休前に「お菓子」を配るべき?おすすめのお菓子も紹介

育休の手続き

育休の申請は、産後休業中に行います。
申請は育休開始の1ヶ月前までが期限となりますので、期限を超えないようご注意ください。

育休及び産後の手続きに関しては会社ごとに異なるため、人事部や上司に確認しましょう。
育児休業を受け取る場合、ハローワークに必要書類を取りにいかなければならない可能性もあるため、早めに動き出すことをおすすめします。

産休・育休取得の現状

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出典元:内閣府男女共同参画府

産休・育休は妊娠中の女性はもちろん、1歳前後のお子さんがいる夫婦にとってありがたい制度です。
しかし、十分に制度を活用しきれているかといえば必ずしもそうではありません。
とくに、男性の育休取得は男女雇用機会均等法が制定されている現代であってもまだまだ高い水準には達していません。

上図は、三菱UFJが調査した育休制度の取得状況のグラフですが男性の育休取得者はわずか8.2%に留まっています。

産休・育休問わず長期の休暇をとることは、周囲への影響や自身のキャリアのために避けたいと考える男性は少なくありません。
しかし、こうした現状は男性のみならず女性の産休・育休取得のしにくさにも繋がります。

妊娠中の女性はもちろん産後を健やかに過ごすためにも、産休・育休の制度を活用していける社会づくりが望まれています。

執筆日:2019/06/16

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