主に関西圏で使われるICOCAはポイントシステムが導入されるなど進化しています。発行枚数は既に2,000万枚を超え、電子マネーの加盟店も順調に増えています。他の交通系ICカードとの相互利用も可能になり全国で使えるようになりました。
ICOCAの使い方、作り方など詳しく解説します。
目次
関西では定番の交通系マネー「ICOCA」とは

JR西日本が発行するICOCAは2018年にポイントサービスが始まるなど、電子マネーとしての使い勝手が良くなってきています。
ICOCAとは
ICOCAはSuica、PASMOに次いで3番目に発行枚数の多い、2003年にサービスが開始されたJR西日本の交通系電子ICカードです。2005年には電子マネーとしてのサービス、 2013年からは全国の10種類の交通系ICカードで相互運用が開始され、JR西日本以外の区間でも使えるようになりました。2018年10月にはポイントサービスが追加されるなど、電子マネーとしての利便性が高まっています。
関東・東京では?ICOCAが使える場所
交通系ICカードとしては、関東圏で発行されているSuicaやPASMOの利用可能エリアでも使うことができます。交通系ICカードすべてに共通しますが、他の交通系ICカードのエリアにまたがる区間に利用することは出来ません。
交通系カードの利用と同様に、Suica、PASMOの加盟店でも電子マネーとして利用することができます。ただし、支払い可能、チャージ可能、ポイント付与があるかどうかというそれぞれの機能は、加盟店によって異なるので注意が必要です。。
ICOCAの使い方

チャージや支払いは他の交通系ICカードと同じですが、乗車ポイントが付くことで、お得な使い方ができます。
チャージする
ICOCAのチャージは、駅構内にあるICOCAマークのある入金機、自動券売機、のりこし精算機と電子マネー加盟店の一部で可能です。チャージ金額は1,000~5,000円(1,000円刻み)と10,000円で、いずれもチャージできる金額はカード内の残額が20,000円までとなっています。
SMART ICOCAのみクレジットカードから引き落とされるオートチャージが可能です。また、SMART ICOCAもJR西日本駅構内のクイックチャージ機で現金チャージが可能です。
支払う
他の交通系ICカード、非接触型の電子マネーと同様に、改札ではかざすだけ、店舗で電子マネーとして使う場合は支払いの際に「ICOCAで」と申し出るだけです。残額が不足している場合は、足りない分を現金で支払うことができます。
ポイントを貯める・使う
ポイントを貯める
交通系電子マネーでは加盟店でカードを使って貯める方法が一般的ですが、ICOCAでは、鉄道の乗車でもポイントがつくのが画期的です。以下のような場合にポイントが付与されます。
- 利用回数ポイント(11回目以降、利用1回につき、区間運賃の10%)
- 時間帯指定ポイント(適用区間の利用回数が4回/月以上の場合、4回目以降、利用1回につき、区間運賃の30~50%)
店舗での支払いに電子マネーとして使う場合には200円につき1ポイントが付与されます。
ポイントサービスは利用登録が必要で、自動券売機で行う方法とWEBサイトで行う方法があります。
Suicaも鉄道利用のポイントサービスを開始
ICOCAで紹介した鉄道利用ポイントは2018年の10月から開始されたものですが、2019年10月1日からSuicaでも始まります。
Suicaの場合はJRのポイントサービス「JREポイント」に、Suicaを登録すると、在来線の利用、グリーン券の購入、モバイルSuica定期券の購入でポイントが付与されます。詳しくは以下をご覧ください。
ポイントの利用方法
加盟店の利用、乗車で貯まったポイントは、合わせて鉄道利用の際のチャージ金額として、また、加盟店での支払いの電子マネーとして使うことができます。
電子マネーとして利用する場合は、駅ナカを含め全国58万店の加盟店があり、主要なコンビニ、スーパー、飲食チェーン、家電量販店など、さまざまな場所で使えます。
貯まったICOCAポイントに有効期限はありません。ただし、25ヶ月以上チャージ、または、ポイント獲得がないと、ICOCAの利用登録そのものが解除されます。
お得なキャンペーンも
ICOCAポイントのキャンペーンは以下のようなものが行われています。
キャンペーン名 | 期間 | 内容 |
---|---|---|
ICOCAのご利用で最大5%ののポイント還元 | 2019/10/1~2020/6/30 | 2019/10/1の消費税引上げに伴い、加盟店でのICOCA利用で、2~5%分を還元 |
特急は「チケットレス」でおトクに!キャンペーン | 2019/4/1~9/30 | 金沢駅~敦賀駅の特急停車駅相互間のチケットレス特急利用で2,000ポイント |
太秦駅から世界遺産 御室 仁和寺に行こか! ICOCAポイントキャンペーン | 2019/7/1~9/30 | 「ICOCAで乗車→太秦駅で下車→嵐電に乗車→嵐電で下車」JR片道運賃の20%分のICOCAポイント |
ICOCA発行枚数2,000万枚突破キャンペーン | 2019/3/7~4/10 | キャンペーン専用サイトから応募、クイズ正解者のなかから抽選で100名に10,000ポイント |
残高確認
ICOCAの残高を確認する方法は以下のようなものがあります。
- 改札通過の際の表示
- ICOCA入金機
- のりこし精算機
- 自動券売機
- セブン銀行ATM
- 飲料自動販売機「curico」
- 加盟店でICOCAでの支払い、レジで残高確認申し出
- Androidアプリ「ICOCA check 残高確認」にかざす
- iPhone、Andoroid対応アプリMoneytree(家計簿アプリ)にICOCAの設定をする
ICOCAの種類は主に3つ!

ICOCA、こどもICOCA、SMART ICOCAの3種類があり、それぞれに定期券バージョンがあります。
1.ICOCA
ICOCAはチャージして使うタイプの交通系ICカードで、電子マネー機能とポイント機能が追加されました。
2.こどもICOCA
12歳までの年齢制限がある小児用のICOCAです。券面に名前が記載される本人専用カードです。身分証明書を提示しての窓口からの購入となります。
3.SMART ICOCA
現金でのチャージしかできないICOCA、こどもICOCAに対して、SMART ICOCAはクレジットカードからのオードチャージができます。また、JR西日本管内にあるクイックチャージ機で現金チャージすることも可能です。
定期券としての利用ももちろんOK!
ICOCAに定期券として使える機能を加えたものです。上記3種類のICOCAすべて、定期券を申し込むと券面に区間と期限、使用者名がプリントされます。定期区間外の乗車はICOCAのチャージ分から精算されます。大人用通勤定期のみが自動券売機で購入可能で、それ以外は窓口からの購入となります。
さらに詳しくはJR西日本のICOCAのサイトをご覧ください。
ICOCAの作り方

3種類のICOCAのうち、自動券売機で作れるのはICOCAとICOCA定期券の大人通勤用のみで、他は窓口で購入する形です。
作れる場所
ICOCA、ICOCA定期券は、JR西日本ICOCAエリア(下のリンク参照)の駅にある自動券売機とみどりの窓口、定期券売り場、係員窓口で購入できます。
SMART ICOCAはクレジットカードの情報が必要になるため、以下の3種類の購入方法があります。
- WEBからの申込み(運転免許の情報が必要)
- SMART ICOCA入会申込書を郵送
- 大阪駅Club J-WESTサービスコーナーで即日発行
こどもICOCAは年齢の証明のための身分証明書が必要となり、みどりの窓口と定期券売り場、係員窓口で申込書への記入が必要です。
必要書類・発行手数料は?
3種類のICOCAに共通して、発行する際にかかる費用は、デポジット500円を含む2,000円で手数料等はありません。
SMART ICOCA、こどもICOCAはそれぞれ、クレジットカードの情報、年齢を証明する身分証明書が必要となります。
ICOCAの作り方手順
自動券売機で購入できるICOCA、ICOCA定期券の作り方は、券売機のメニューから操作するだけなので簡単です。
こどもICOCAは窓口で申し込み用紙に記入して身分証明書を提示します。ICOCA、ICOCA定期券を窓口で購入することも可能です。
SMART ICOCAはオンライン申込み、申込み書の郵送、 大阪駅Club J-WESTサービスコーナーそれぞれの方法で作ることになります。
交通系電子マネーについてはこちらの記事もご覧ください。
この記事の情報は2019/09/14時点のものです。
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