副業、兼業、複業、Wワークの意味・違い
「副業・兼業・複業・Wワークの違いが今ひとつわからない」という人も多いと思います。
ですが、言葉の違いについてはそれほど意識することはありません。というのも、これらの言葉に明確な定義はないからです。
本業とは別のところで収入を発生させること全般が副業だと考えてもよいでしょう。
とはいえ、微妙なニュアンスの違いはありますし、正確な言葉の意味が気になる人もいますよね。
ここでは、副業・兼業・複業・Wワーク、それぞれの言葉の意味や違いを紹介します。
副業とは?
副業とは「本業とは別で収入を得ること」全般のことを指す広義の副業と、会社で禁止されている場合での狭義の副業の2種類の定義があります。
広義の意味での副業では、本業以外でしている以下のようなものをすべて副業として数えています。
- アルバイト
- FXや株式の投資
- メルカリなどでのネットオークション
- クラウドソーシング
- 別の会社に所属するダブルワーク
狭義の意味での副業は、会社で禁止されているものを指します。大まかには、以下のような基準があります。
- 本来の業務に支障が生じるもの
- 会社に損害を与えるもの
この定義で言えば、以下のものは副業として見なされないことになります。
- アルバイト
- 自宅での内職やクラウドソーシング
- 投資
- ネットオークション
ただし、法律でどの程度の損害や支障で副業とみなすのかどうか、正確に定義されているわけではありません。
そのため最終的には裁判所の判断を仰ぐことになります。
兼業とは?
兼業には正確な定義はありませんが、本業以外に事業として展開しているものを指していることが一般的です。
たとえば会社員の傍らで不動産事業を行なっていたり、同じ敷地で飲食店とコンビニを同時に経営する場合などは兼業と言えるでしょう。
複業・Wワークとは?
複業とは、かける労力や賃金が本業と同等程度のものと考えられていることが多いです。
Wワークも上記の捉え方でよいでしょう。
複業にもWワークにも正確な定義が定められているわけではありませんので、その比率が1:1になっているかなど正確なものではありません。
たとえば投資の案件でも、一度投資した後でしばらく放置したような場合は複業ではなく副業と考えられることが多いです。
ただし、毎日ある程度の時間を割いてトレードを行なっている場合などには複業と考えられます。そのため、複業とはその副業にかける時間や利益の程度で捉えられていることが一般的です。
目次
副業をするときに注意するポイント
副業をするときには、いくつか確認するべきポイントがあります。
そのポイントを見落としたままでいると、会社から処分を受けてしまう可能性や、不利益が生じる場合も。
「じゃあ何に気をつければよいの?」
ということが今ひとつピンとこない人もいますよね。
では次に、副業をするときに注意するべきポイントについて詳しく見ていきましょう。
会社の就業規約を確認する
副業をしたいと思ったときに真っ先に確認するべきなのが、会社の就業規則です。副業をしてもよいのかどうか、禁止されている場合には必ず記載があります。
就業規則の確認は社員の権利でもあるため、会社のいつでも確認できるところに置いてあることが定められています。
禁止されている場合に、もし無理やり副業をしてバレてしまった場合には最悪の場合解雇されてしまう可能性も。そのため、もしどこにあるかわからない場合には上司に聞いて、必ず確認しておいてください。
社会保険や労働保険について確認する
副業をはじめることで、社会保険の支払い金額が増えたり、被保険者の資格が喪失してしまう場合があります。
- 扶養に入っている場合
- アルバイトやパートで働いている場合
これらの場合には、社会保険や労働保険に影響を与える可能性があるため、確認が必要です。
確定申告の対象になる場合がある
副業で年間20万円以上の収入が発生している場合、確定申告の対象になることがあります。気づかないまま、確定申告をせずにいると、追加徴税されてしまうことも。
そうならないように、自分の副業でどのくらいの収入があって、確定申告をする必要があるのかについてはしっかりと確認しましょう。
自己管理
副業をする上で大切なのは、自己管理です。
働く時間が増えますし、特に肉体労働系の副業をしている場合には疲労が溜まってしまいやすくなります。
それで本業に支障が出てしまい、会社での評価が下がってしまったら本末転倒になってしまいます。
副業、複業を認めている会社
ほんの一例ですが、副業を認めている会社を紹介します。
もちろん中小企業でも認められていることも多いですし、これから増えていく可能性も十分にあるため、今後の動向にも注目してみてください。
サイバーエージェント
サイバーエージェントでは事前の申告があれば、副業が認められます。副業を認める条件としては、「会社に迷惑をかけないこと」ということが条件です。
サイボウズ
サイボウズは、2012年と比較的早い段階から副業を認めていた企業です。人材の多様性を重要視しており、幅広い人間を採用することが目的のようです。
ソフトバンク
ソフトバンクは携帯電話事業で有名な企業ですが、副業を認めている企業の一つです。多様な働き方を実現するために、以下のような取り組みが行われています。
- フレックスタイムのコアタイム制の廃止
- 在宅勤務の承認
- 全社員の毎月1万円の支援金
DeNA
DeNAでは2017年10月から「フルスイング制度」という副業に関する2つの制度ができました。
- 社内副業を認めるクロスジョブ制度
- 社外での副業を認める副業制度
副業を通して自己実現やスキルの獲得をすることで、パフォーマンスを高めるという狙いであるようです。
メルカリ
メルカリは社会への貢献やプライベートの充実をサポートするという目的で、副業を奨励している企業です。他にも、社員の働き方をサポートする制度が充実しており、社員を大切にする姿勢もうかがえますね。
Yahoo!JAPAN
Yahoo!JAPANでは、事前に申請があれば副業が認められます。実際に副業をしている人も少なくないようです。
副業したい人におすすめの求人サイト
最後に、副業したい人におすすめの求人サイトを紹介します。
アルバイトの副業求人を探すならバイトル
アルバイトの副業求人を探すのにおすすめなのが、バイトルです。
バイトルは使い勝手のよさが最大の特徴。動画が掲載されているため、内容を確認しやすく、求人数も豊富です。
クラウドソーシングならランサーズ
「ライティングやホームページ作成が得意」
「クラウドソーシングをしてみたい」
という人におすすめしたいのがランサーズです。
ランサーズは登録者数が多く、初心者でもできる仕事を探しやすいことが特徴です。クラウドソーシングをしてみたいけれど、初めてだしどうやったらよいかわからない、という人でも案件を見つけやすくなっています。
ただし、案件の中にはかなり単価が安いものもあるため、案件を探すときには注意しましょう。
副業禁止ではないなら、副業をはじめてみましょう
今回は副業とは何か、どんな種類のものがあり、注意するべきことにはどんなものがあるのか、具体的にお伝えしました。
これで副業でどんなことができるのか、どんなことに気をつけなければいけないのか、大まかなイメージがつかめたかと思います。
副業は就業規則で禁止されていなければ、はじめることもそれほど難しくありません。まだ副業をはじめていない人は、この機会にぜひはじめてみてはいかがでしょうか。]]>